数ある鳩対策グッズの中でも、物理的に鳩の侵入を完全にシャットアウトできる「防鳥ネット」は、最も確実で効果の高い最終兵器と言えます。しかし、いざ自分で設置しようと思っても、どのようなネットを選び、どうやって設置すれば良いのか、迷ってしまう方も多いでしょう。ここでは、効果的な鳩よけネットの選び方と、その設置のポイントを解説します。まず、ネット選びで最も重要なのが「網目の大きさ」です。鳩の体の大きさは意外と小さく、頭さえ入れば通り抜けようとします。そのため、網目の一辺が五センチ以上あるような大きなものだと、鳩が侵入してしまう可能性があります。鳩対策用としては、網目の一辺が二.五センチから三センチ程度のものが最適とされています。これなら、鳩が首を突っ込むこともできず、確実な侵入防止効果が期待できます。次に「素材と色」です。ネットの素材は、ポリエチレンやナイロン製のものが一般的で、耐候性や耐久性に優れています。色は、黒やグレー、透明(白)などがありますが、最も外から見て目立ちにくいのは黒色やグレーです。建物の外観を損ねたくない場合は、これらの色を選ぶと良いでしょう。透明のネットは一見目立たなそうですが、太陽光を反射してキラキラと光ってしまい、かえって目立つことがあるため注意が必要です。そして、最も難しいのが「設置方法」です。ネットの効果を最大限に引き出すためには、「隙間なく、たるまないように」張ることが絶対条件です。鳩はわずかな隙間でも見つけて侵入しようとします。ベランダの天井と床、そして左右の壁に、接着剤で固定するフックや、ビスで打ち込む金具などを一定間隔で取り付け、そこにネットの端をしっかりと固定していきます。この時、ネットがピンと張るように、少し引っ張り気味に設置するのがコツです。手すりの外側に垂らすように設置するのではなく、ベランダの空間全体を覆うように設置するのが基本です。特に、エアコンの室外機周りなどは隙間ができやすいため、入念にチェックする必要があります。正しいネットを選び、根気よく丁寧に設置することができれば、長年にわたって鳩の被害から解放される、強力な防御壁となるでしょう。
効果的な鳩よけネットの選び方と設置術