もし、あなたがスズメバチの巣を発見した場所が、自宅の敷地内ではなく、公園の遊具の近くや、街路樹の枝、あるいは通学路に面した電柱など、不特定多数の人が利用する「公共の場所」であった場合。その時のあなたの行動は、地域社会の安全を守る上で、非常に重要な意味を持ちます。私有地内の巣とは異なり、公共の場所にできた巣の駆除責任は、その土地や施設を管理する「管理者」にあります。公園や街路樹であれば市役所や区役所、電柱であれば電力会社や通信会社、といった具合です。したがって、あなたが取るべき最も正しく、そして社会貢献に繋がる行動は、「速やかに、その場所の管理者に通報する」ことです。通報する際は、できるだけ具体的で、正確な情報を提供することが、迅速な対応を促す鍵となります。まず、巣を発見した「正確な場所」。例えば、「〇〇公園の、ブランコの隣にある桜の木の、地面から3メートルくらいの枝」といったように、第三者が聞いても、すぐにその場所を特定できるような情報が理想です。次に、「巣の状況」。蜂の種類(分かれば)、巣の大きさや形、そして、蜂が活発に活動しているかどうか、などを伝えます。スマートフォンのカメラで、安全な距離から巣の写真を撮影しておき、それをメールで送ることができれば、より確実です。そして、何よりも重要なのが「周囲に危険を知らせる」ことです。特に、子供たちが遊んでいる公園などで発見した場合は、大声を出してパニックを誘発しないように注意しながら、周囲の人々に巣の存在を知らせ、その場所に近づかないように呼びかけます。可能であれば、巣の近くに「ハチの巣注意」といった簡単な張り紙をするのも、有効な応急処置となります。決して、ヒーロー気取りで、自分で石を投げたり、棒で突いたりしてはいけません。それは、自分だけでなく、周囲の人々をも危険に巻き込む、最も愚かな行為です。公共の安全は、私たち市民一人ひとりの、冷静で、責任ある行動によって支えられています。あなたの一本の電話が、誰かの命を救うことになるかもしれないのです。