これまで数千件の一人暮らしの住居で作業を行ってきた熟練のゴキブリ駆除業者のスタッフに、現場から見た「住まいの死角」について話を伺いました。スタッフがまず指摘したのは、一人暮らしの多くの方が「窓を開けていないから大丈夫」と過信している点です。実は、最も多い侵入経路の一つはエアコンのドレンホース、つまり外に水を出すホースだと言います。ここを伝って室内機まで登り、吹き出し口からポトリと落ちてくるケースが非常に多いのです。私たちは必ずドレンホースの先端に防虫キャップを取り付けることを推奨しています。また、スタッフはキッチンの「シンク下」がいかに危険な場所であるかも力説します。一人暮らしの賃貸物件では、排水パイプが床を貫通する部分に大きな隙間が開いていることが多く、ここが建物全体の配管を移動する彼らのメインゲートとなっています。ゴキブリ駆除業者としてお伺いした際は、まずこの部分をパテで埋めることから始めます。さらに、意外な盲点として挙げられたのが「段ボール」です。ネット通販を頻繁に利用する一人暮らしの方は、届いた段ボールを部屋の隅に溜めてしまいがちですが、段ボールの断面にある波状の隙間は、彼らにとって最高の産卵場所であり、保温材になります。外部の倉庫で付着した卵が、段ボールと共に部屋に運び込まれ、そこで孵化してしまうのです。スタッフは「私たちは単に虫を殺すだけでなく、お客様にこうした知識を伝えることも重要な仕事だと思っています」と語ります。一人暮らしの部屋は、スペースが限られている分、一度拠点を作られると制圧が早いのが特徴です。しかし、裏を返せば、わずかな死角を塞ぐだけで劇的に遭遇率を下げることができるのも事実です。ゴキブリ駆除業者は、現場での豊富な経験から、それぞれの部屋が抱える固有のリスクを瞬時に見抜きます。プロの視点で指摘された死角を一つずつ潰していくこと。そのアドバイスを日常の習慣に取り入れることが、一人暮らしの平穏な夜を守るための最も効果的な防衛策となるのです。
現場作業員が語る一人暮らしの住まいの死角