家族で楽しみにしていた夏休みのキャンプ場での出来事です。森に囲まれた美しいサイトで過ごす時間は最高でしたが、その代償は翌日の帰り道にやってきました。小学生の息子の太ももに、まるで誰かに悪戯で線を描かれたような、真っ赤で不気味な腫れができていたのです。本人は「すごく痒いし、お湯がかかったみたいにヒリヒリする」と言って泣き出しそうになっていました。キャンプの火の粉が飛んだのかとも思いましたが、ズボンを履いていたためその可能性は低く、改めて患部を観察すると、線状の赤みの中心に小さなブツブツとした水疱が並んでいました。帰宅後に調べると、それが「やけど虫」と呼ばれるハネカクシによる被害であることが判明しました。思い返せば、キャンプの夜、ランタンの周りにたくさんの小さな虫が集まっていました。その中の一匹が息子の足に止まり、無意識に手で叩いてしまったのでしょう。キャンプ場という野外環境は、人間にとっては娯楽の場ですが、虫たちにとっては本来の住処です。特にアオバアリガタハネカクシは湿り気のある草地を好むため、キャンプサイトは彼らにとって絶好の活動拠点となります。私たちは虫除けスプレーを念入りに使っていましたが、この虫に関しては、刺されるのを防ぐスプレーよりも、止まった虫を「叩かない」という知識の方が重要だったのです。息子の症状はその後、皮膚科で処方された軟膏によって沈静化しましたが、火傷のような跡と痒みが引くまでの数日間、彼は大好きな水泳を諦めなければなりませんでした。親としてもっと知識があれば防げたのではないかと、後悔の念が残る経験となりました。以来、我が家のキャンプの持ち物リストには、強力なステロイド剤と、虫を追い払うための知識が加えられました。火傷のような跡と痒みは、楽しい思い出を一瞬で苦いものに変えてしまう威力を持っています。アウトドアを楽しむすべての人に、この小さな毒虫の存在と、接触した際の正しい対処法を知っておいてほしいと切に願います。