それは、久しぶりに晴れた週末に庭の草むしりに精を出していた時のことでした。作業中は夢中で気づかなかったのですが、翌朝になって首のあたりに線状の赤い腫れができているのに気づきました。鏡で見ると、まるで熱いアイロンを押し当てられたかのような痛々しい跡になっており、最初はどこかで火傷をしたのかと思いましたが、心当たりが全くありません。何よりも驚いたのは、その跡が火傷のようにヒリヒリするだけでなく、我慢できないほどの猛烈な痒みを伴っていたことです。痒いからといって指先で触れると、さらに赤みが広がるような感覚があり、次第に小さな水膨れが集まって一筋の道のようになっているのが分かりました。これがネットや図鑑でよく目にする「やけど虫」による被害だと気づくまでに、そう時間はかかりませんでした。私の住む地域は緑が多く、夏から秋にかけてはこの虫の活動が活発になることを知ってはいましたが、まさか自分がその洗礼を受けるとは思ってもみませんでした。アオバアリガタハネカクシという虫は、光に集まる習性があり、夜間に室内の照明を求めて侵入してくることもあるといいます。振り返ってみれば、前日の夕方に庭の照明の下で作業をしていた際、小さな虫が首筋に止まったような記憶がありました。その時、無意識に手で払いのけたのですが、その瞬間に虫が潰れ、体内の猛毒が私の皮膚に塗り広げられてしまったのでしょう。この症状の辛いところは、一度発症すると治るまでに一週間から二週間ほどの時間を要し、その間ずっと痒みと痛みの混合状態に耐えなければならない点にあります。水膨れが乾いてかさぶたになる過程でも、剥がしたくなるような痒みが襲ってきますが、ここで無理をしてしまうと一生消えないような茶色い色素沈着が残ってしまうと聞き、必死に耐える毎日でした。庭仕事をする際には、長袖の着用はもちろんのこと、虫が体に止まっても決して叩かず、吹き飛ばすようにして追い払うべきだったと、痛い授業料を払う形になりました。火傷のような跡と痒みがこれほどまでに苦痛を伴うものだとは、実際に経験してみるまで想像もしていませんでした。
庭仕事の後に現れた火傷のような痒い筋